meganehitsujiのブログ

めがねひつじのテケトー雑記ブログです。お付き合い下さい。

本の感想 「C.W.ニコルの黒姫通信」

どーも、めがねひつじです。めー。

 

きょうは「C.W.ニコルの黒姫通信」を読み終えました。ニコルと言えば‘にこるん’しか思い浮かばなかったわけですが、最近C.W.ニコルさんについて知りました。

 

残念ながらニコルさんは、2020年の4月にかねてから患っていたガンが原因で亡くなっています。ラジオでニコルさんの生涯について紹介されてあり、今回知ることができました。同じ時代を生きていながら、生前に知る機会がなく、残念な思いです。

 

 

ウェールズ出身のC.W.ニコルは日本の自然や人々に魅力を感じ、1980年代に長野県しなの町(黒姫)に移住しました。高度経済成長只中の日本で、愛する長野県の自然がデベロッパーにより破壊されスキー場やゴルフ場へと変わっていくことを嘆きます。

 

今までゴルフ場を環境破壊と思ったことはあまりありませんでしたが、森林を切り開くことでそこにいた多様な生態系、鹿やイノシシ、鳥や虫たちの住む場所がなくなっていることは確かです。さらにゴルフ場の広大な芝生を維持するには農薬散布が必要です。

 

そう考えてネットでゴルフ場による環境破壊について調べてみましたが、手入れのない森林は荒れていくばかり、最近では農薬や芝生の研究が進んで、ひと昔のように農薬が下流域に流れて水質を汚すこともなくなったというサイトが乱立していました。ゴルフを趣味として楽しむ人が多くいること、またゴルフ場で働く人々(10万人を越えていると言われています)の雇用を守るためにもゴルフ場が必要であることは事実です。

 

時代も移り変わり、真偽のほどは私には分かりませんが、政治や金の判断で欲望の限り開発が進められる自然に対して、もう少し敏感になるべきだと思います。

 

本の中の生き物たちのまなざしという欄でこう語っています。

「森を歩けば、そこにはあらゆる生物のまなざしがある。そのことに気づけば、彼らの中に溶け込むことだってできるはずだ。あるものがそこに’在る’と意識することは、そのものの存在自体に深く結びついている気がしてならない。人間は、自分たちを支え、この地球で共に生きる動植物の存在に対してどんどん無関心になってきている。

教育を受けた人たちは、例えば「橅」という字はかけるかもしれない。しかし、そのうちの何人がブナの葉や木の実を書くことができるだろう。その幹の微妙な色合いを知っているだろうか。ブナの本質を知らないあいだは、ブナの木は存在しないも同然なのだ。それなのに、いまや血の通わぬ、心を持たないものに埋もれて暮らしている人たちの、なんと多いことか。」

 

ハッとさせられました。現代人の生活はPCやスマホを見る時間が長く、私の関心もつい'モノ'に行きがちです。生活やネット上に無機質な’モノ’が溢れる現代だからこそ、周りにある土や木、生き物に焦点を当て、自然の中の一部としての自分を見つめなおす時間を一日に数秒でも意識的に作っていきたいと思いました。

 

なんかまじめすぎな感想になってしまった、、もっとテケトーに生きたい。メメ。

 

おわり。